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[No.0033] 1997/10/15
No.0032「アジアの巨星・Mr.Boo」へNo.0034「アジアの巨星・Mr.Boo #2」へ

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 POP-SITEでおすすめゲームを紹介するにあたって考えたんだけど、プレステあたりで流行ってる渋谷系ゲー(笑)なんか紹介したってしょうがないし、読者のみなさんもそんなもん期待してないだろう。それにしても何だよ渋谷系ゲーって。ゲーム界のコーネリアスはやっぱり飯野賢二なのか?
 そういうわけで、アメリカではスーファミを超える普及台数を誇っていたにもかかわらず、日本では「マニア専用ハード」「セガのアーケードゲーム移植用ハード」「友達からソフト10本込み5000円で購入」など散々な扱いを受けていた、セガの「暗黒魔人(c)BEEP」メガドライブの埋もれまくった名作をご紹介しよう。ただし、国内に限定してしまうと作品が限られてしまうので、海外版メガドライブである「ジェネシス」という枠でおすすめゲームを紹介していきたい。
 94年末の大事件「セガサターン登場」により、米国では好調だったにもかかわらず旧世代機種となってしまったジェネシス。記念すべき第1回は、95年以降にリリースされた傑作『コミックスゾーン』『バーチャファイター2』を紹介しよう。




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『コミックスゾーン』
 発売日: 95年9月1日
 価格 : \7,800
 容量 : 16MB
 発売元: セガ
面白さ     ★★★★★
グラフィック  ★★★★
操作性     ★★★
レア度     ★★★★★
難易度     ★★★★
ロケットで爆死 ★★★★★



ゲーム版『はてしない物語』? 真の「デジコミ」?
23,000円のプレミアが付いた、超レアな名作





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主人公のターナー、職業・漫画家。
足下にいるのが相棒のネズミ


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漫画世界の救世主を待っていた(らしい)
謎の女、アリサ。ターナーは彼女を救えるか



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主人公がコマを飛び越える
決定的瞬間!!

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核ミサイルの前でラスボスと対決。
ロケットが一部下描きというセンスに脱帽


 スーファミ発売後のファミコン、64発売後のスーファミ、FX発売後のPCエンジンなどの例をみればわかるけど、次世代ハードが登場したとたんに旧世代ハードでのソフトの質がヘロヘロになってしまうことは多い。しかし、ジェネシスは違っていた。米国でセガサターンが発売されたあとも、ゲーム史に残りそうな超重要タイトルがいくつもリリースされているのだ。
 この『コミックスゾーン』もそんなタイトルのひとつ。なんといっても、主人公が自分の描いた漫画の世界を救うために戦うという斬新な設定がすごい。漫画の中だから、主人公はコマの中で敵と戦ったり、つぎの敵と戦うためにコマを飛び越えて移動したり、原稿に燃え移った火から逃れようと必死でもがいたり、ラスボス面のロケットが一部下描きだったりするのだ。
 ゲーム中のメッセージはすべて吹き出しで表示される。このバリエーションも豊富で、たとえば足払い(ほとんどの敵は足払いに弱い)ばかりを使って戦っていると、敵から「あんたの攻撃は退屈だぜ」とか「古臭い攻撃だな」とか言われたりする。とにかく「漫画」なのである。
 ゲーム的には『ファイナルファイト』+「簡易コマンド入力」の格闘ゲーム。ボタン連打でも自動的に連続技が出せるが、簡単なコマンドで威力のある技が出せたりするのが楽しい。また、相棒のネズミに壁のむこうのスイッチを押させたり、積まれた箱の上に載らないと行けない場所があったりと、パズル的な要素もある。それほど斬新なものではないが、真面目かつ丁寧につくられていて好感が持てる。
 操作性に若干の問題があるように感じるが、まさに「傑作」と言い切れるゲームだ。僕がプレイしたのは海外版だけど、日本版はメガドライブが斜陽まっただなかな状況下で発売されたこともあり、本数が超少なめだったらしい。そしてそれは価格の高騰を生み、秋葉原の某店ではなんと23,500円という超高値で取り引きされたという。ひょっとすると、何も知らないおばちゃんが経営してる近所のおもちゃ屋あたりで二足三文で売られているかもしれないので、見つけたら財テクも兼ねて買ってみてはどうだろうか。




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『バーチャファイター2』
 発売日  : 96年
 国内価格 : 国内未発売
 容量   : 32MB
 発売元  : SEGA OF AMERICA
面白さ     ★★★★
グラフィック  ★★★★
操作性     ★★★★
移植度     ★★★★
音楽      ★★★
ジェネシス底力 ★★★★★



(静止画なら)サターン版と見まごう出来のよさ。
ゲーム性の本質を見極めた“見事なスポイル”





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スプラッシュ炸裂。ただし
滞空時間短め、「ハァーッ」の声もなし


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しゃがみに肘を当てると…
これって“よろけ”?


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鉄山だってばっちり再現


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キャラ選択画面はアーケード版そっくりだが
よく見るとふたり少ない……とほほ


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もちろんデュラルもいます。
自分で使えるかどうかは不明

 いまだに「32ビット機は本当に必要だったのか?」という声を聞くことがある。つまり、ハードにはまだ限界がきていないのに、企業側の都合から無理矢理世代交代が行われてしまった、ということだ。一概に賛成はできないんだけど、少なくともセガサターンが発売された当初、16ビット機であるジェネシスにはまだまだ性能的な余力があったことだけは確かだと思う。
 それを証明するソフトが95年以降いくつもリリースされた。それはたとえば『ソニック』シリーズの最新版『SONIC 3D BLAST』(96年/国内未発売)だったり、最新データの野球ソフト『WORLD SERIES BASEBALL '98』(97年/国内未発売)だったり、そしてこの『バーチャファイター2』だったりする。
 ポリゴンじゃなくスプライト、3Dじゃなく2D。コマ数も少なく、動きがカクカクしている。アキラの崩しはほとんどカット。順足/逆足の区別がない。だから躍歩もないシュンもリオンもいない。ジェフリーのライデンドロップがない。アキラとパイ、ジャッキーとサラ、ジェフリーとウルフ、カゲとラウの背景が同じアドバタイズ・デモがない。音楽しょぼい、音声大幅カット……相違点を挙げていったらキリがないけど、『バーチャ2』というゲームの本質がスポイルされていないことは、一度プレイしてみればすぐにわかるだろう。
 世の中に8ビット、もしくは16ビットのゲーム機しか存在しなかったころ、アーケードからの移植は「いかにゲームの本質をつかんだ移植がなされるか」が最大の要点だった。逆に言えば「いかに本質から外れた部分を捨てるか」ということでもあり、その捨て方がうまければ十分楽しいゲームとなりえたわけよ。「移植版で練習してから、“捨てられた部分”をアーケードで楽しむ」といったフィードバックもあったしね。古くは『ゼビウス』、最近では『スト2』など、「見事な移植」で「アーケードと家庭を橋渡しする」ゲームはたくさんあった。
 しかし現在は、家庭用ハードの性能が著しく向上したことにより、絵も音も何もかも「完全移植」が当たり前になってしまった。そのうえ、プレステやサターンと互換性を持つ基板上で動作するゲームが、ゲームセンターには溢れかえっている。かつて上位にあったアーケードが、いまや家庭用ハードと対等になっているのだ。
 これが害悪とはいいたくないけど、僕にはなんか味気ないんだよね。家で同じものができるなら「家で練習してゲーセンデビュー」なんてことをする気にもなれないし、「あんなすごいアーケード版、いったいどうやって移植するんだろう」という期待そのものが起きない。だって同じ基板なんだもんね。そういう意味でもこのジェネシス版『バーチャ2』は、旧世代機における移植作品の手本といえる出来だと思う。CDじゃなくROMでプレイできる、数少ない『バーチャ』というのもポイント高い。それほどレアなソフトではないので、秋葉原に行けばゲットできるはず。興味のある人はぜひプレイしてみよう。
 どこが削られてどこが残ったかをチェックするだけでも、バーチャ好きな人ならかなり楽しめるはず。僕はそれほど詳しい人間じゃないけど、右端→鉄山とかスラント→サマーなどは楽につながったので、もっと長いコンボもイケるかもしれない。ちなみに崩撃雲身双虎掌はあります。コマンド入力は心持ち遅めで行っとけ  


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