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POP-SITEゲーム批評
今度はGBAで“襲名”、いま何代目?
グラディウス ジェネレーション』レビュー



(C)1985, 2002 KONAMI/Mobile21

オレが高校生のとき、近所のパチンコ屋の向かいのゲーセンに彗星のごとく登場した、伝説の一作目『グラディウス』。でもゲーセンから消えるのも彗星のごとしだった。デモ画面からは神々しいけど近寄りがたいムリめなオーラがモニターからギンギンに出ており、正直遊んでる奴をあんまり見たことなかった。というか、遊んでるのはいつも同じ奴だった。

でも、その3年後に現れた続編『グラディウスII』は、前作のオーラを身にまといつつも「なんか遊んだら面白そう」なルックスを持つゲームになっており、実際遊んだらスゲー面白いゲームに仕上がっていて、セールス面でも前作を上回るヒットを記録した。この2作品のニュアンスは、映画『エイリアン』と『エイリアン2』を思い出してもらえると間違いない。

で、そのあとの続編の評価がおしなべて高くないのも『エイリアン』シリーズと同じ。『III』『IV』『沙羅曼蛇』などなど、いろんなプラットフォーム上でさまざまな続編がリリースされたが(※追記)、出るたびに出来のいい兄貴『グラディウス』『II』と比較され、「技術的には進歩したものの」とか「ポリゴンが導入されたわけだが」とか「ついに3Dステージが付加されたのだが」いうマクラつきで「また兄を越えられませんでした」という評価を下されるのがお約束となっていた。

で、初代から17年目の2002年、ついに最新作『グラディウス ジェネレーション』がリリースされた。しかも対応ハードは二次元グラフィックしか使えないGBA。もしかして1985年当時のシンプル&ディープな哲学がふたたび戻ってくるのか? と発売前からずっと気になっていたオレ、発売と同時にゲットして遊んでみた。



結論から言うと、やっぱり今回も偉大な兄貴たちを越えることはできなかったなあ、というのが正直な感想だ。

本作の画面からはあの「神々しいオーラ」がすっかり消え失せ、GBAならではの機能をふんだんに活かした派手なエフェクトばかりが目につくようになっちゃってる。氷の天井が落っこちてきたり、細い通路が画面ごと回転したり、巨大な丸い物体が回転しながら後ろから追っかけてきたり……。でも、そのどれもが「GBAの高機能」を前提に考えられていて、そのどれもが「“グラディウス的”なもの」から逸脱しちゃってるんだよね。

音楽がショボいのも本当にガッカリした。PCMチャンネルを効果音とパーカッションに割りふってるんだけど、『グラディウス』シリーズの音楽はむしろ印象的なメロディラインがキモなんじゃないのかなあ。爆発音なんかPSGでうまく処理しちゃって、メロディにPCMを使ってカッコいい音色を鳴らしてほしかった。正直言って、かつてファミコンのカセットの中に独自開発のサウンドチップを入れてまでBGMの充実にこだわったコナミの仕事とはとうてい思えないんだよなあ……。

宇宙→炎→逆火山→モアイ→バイオ→水晶→高速スクロール→カニ道楽→脳ミソ……。ステージ構成をマンネリにすること自体が、17年の間に目的化してしまったような気がする。もうここまで来ると、何だか歌舞伎や落語の襲名みたい。先代のテイストを守り抜くのも確かに大事だけど、もっと大事なことがほかにもあるんじゃなかろうか。

ゲーム自体の高い高い難易度に加えて、シューティングに向かないGBAの操作性で難易度さらに倍。大量に飛んでくる敵弾に当たり、上から迫ってくる岩にぶつかり、カプセルを取ろうとして壁に激突し……GBAの十字キーじゃツラすぎる局面が連発。今回、装備ゼロからの復活パターンのさわりだけ見られる「ヒントモード」がついたんだけど、そういう問題じゃないだろっていう気がする。



『I』『II』『III』『Δ』と、ハードウェア性能の向上に合わせて着実に進化を遂げてきた宿命のライバル『R-TYPE』シリーズとの落差がつくづく物悲しいよ。いくら『グラディウス』って名前さえ付けときゃ一定のセールスが見込めるからといって、あんまり金看板をないがしろにしてほしくないよなあ。

とはいうものの、シューティングゲームとしての完成度はかなり高いことだけは確かだし、過度の期待をせずに見ればよくできた新作だと思う。携帯機でここまでちゃんとした『グラディウス』がプレイできるってのはありがたいことなのかもしれないしね。「今回の襲名でグラディウスはどーなったのか」気になる人はプレイする価値あり、かな……。でも、次こそは『R-TYPEΔ』みたいな、目からウロコが落ちるイカした新作が『グラディウス』の金看板を背負って登場することを切に期待するものであります。いやマジで。

(モリサワジュン)


※追記(2002/2/7)

いろんなプラットフォーム上でさまざまな続編がリリース」という記述に関しまして、読者の方からご指摘を頂きました。正確には、正編としてリリースされたのはアーケード版『グラディウス』『グラディウスII』『グラディウスIII』『グラディウスIV』、およびMSX版『グラディウス2』のみであり、他機種版(ゲームボーイ版、プレイステーション版、PCエンジン版)を含むその他の作品は正編ではなく移植版ないしは「外伝」的な内容の作品であり、かつ業務用『グラディウスII』は『沙羅曼蛇』よりも後のリリースとのことです。ご丁寧なご指摘感謝いたします。[戻る]


【関連リンク】

●【購入OK】ゲームボーイアドバンス『グラディウス ジェネレーション』(amazon.co.jp)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00005UKSZ/popsite-22

●モバイル21(株)『グラディウス ジェネレーション』製品情報
http://www.mobile21.co.jp/gradius/japan/g_stage.html



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