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No.0353
] 2003/12/10
No.0352「連載「エサ箱日誌」第38回」へ
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ゲーム倦怠期の特効薬か。
PS2『くまうた』レビュー
■SCE■PS2■2003年11月14日発売■演歌こみゅにけーしょん■5,800円(税別)■1人用■
★★★★
私も若い頃は積極的にしんどいゲームをプレイしていた。数日間徹夜してRPGをクリアしたり、数100回コンティニューしてシューティングゲームをクリアしたりしたものである。しかしそれも今は昔であり、ゲームでしんどい思いをするのはできれば避けたいと思うようになってしまった。
そんな私は、この『くまうた』と『モジブリボン』を比較して、きっとこっちのほうがしんどくないゲームだろうと判断して買った。で、『モジブリボン』がどれだけしんどいゲームなのかは知らないけど、少なくとも『くまうた』はしんどくないゲームだった。
『くまうた』は、その高度な技術力とは裏腹に、異様なまでにゆるいゲームである。プレイヤーは演歌の師匠となって、二足歩行で日本語も達者な白クマに演歌を教えていく。教えていくといっても別に教える必要はなく、白クマは勝手に演歌を作詞作曲して歌ってくれるんである。作為的に言葉を教えていき、特定の傾向の詞を作るように誘導することもできるんだけど、別にしなくてもいい。しかもこれが音声合成で本当に歌うんだからすごい技術である……はずなんだが、あまりの馬鹿馬鹿しさのおかげで「技術自慢」みたいに見えないところがまたいい。
シナリオ的な構造(たくさん用意されている音楽賞とか、他の演歌歌手との競争とか)もあるにはあるが、気が向いたときにPS2の電源を入れて白クマに演歌を歌わせて電源を切る、という遊び方ができるというところがありがたい。しんどくなる前にやめられるわけである。ゲームインポの人、ゲーム倦怠期の人にはまさにうってつけのゲームだと思う。「そうまでしてゲームやりたいか」と言われると返す言葉もないが。
『くまうた』を制作した森川氏が、
自身のウェブサイト上で以下のように発言されている。
「テレビという装置とゲーセンで遊ぶゲームというものが、本当に相性がいいのか? そこらへんって、実際どうなんだろうっての、あるでしょ? ぼくはひょっとしたら相性が悪いのではと疑ってるんです」
私はこの一文を読んで思わず膝を打った。確かにある一面を正確に突いている。ゲーセンで遊ぶようなゲームばかりをラインナップしているゲーム機が、歴史上必ずといっていいほど敗北していることから考えても、この一文には真理が含まれているように思える。思えるんだけど、メガドライブの激辛アクションゲームを毎日楽しくプレイしていた若い頃の私というのもかつては確かに存在しており、その時の楽しさは未だに心の糧として残っているわけで、心の糧ってのは大げさだけど、だとすればこの「相性の悪さ」を乗り越えて初めて味わえる楽しさというものもあるんだよなあ、と思った。
なんだかとりとめのない話になってしまったが、まとめると「若いっていいよね」ということだろうか。違うか。でも、メガドライブに熱中していた頃の私ならきっと『くまうた』は見逃してしまっただろうし、そういう意味では「年を重ねた甲斐があった」とも言えるわけである。
……まとまらなくてすみません。でも『くまうた』は本当に面白い。見逃さなくて良かった。
(モリサワジュン)
(c) Sony Computer Entertainment Inc.
【関連リンク】
●【15%OFF!】【購入OK】PS2『くまうた』(amazon.co.jp)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0000D0Y6J/popsite-22
●SCE『くまうた』製品情報
http://www.playstation.jp/scej/title/kumauta/
●ムームー『くまうた』サイト
http://www.muumuu.com/enka/kuma_index.html