Wiiが我が家にやって来た!最大の敵は「運動不足」と「DS」 [2006/12/6]
脱・ウンチク。真の常識力が身に付く『大人の常識力トレーニングDS』 [2006/10/28]
特徴:収録作の多さ、ロード時間の長さ。PSP『カプコン クラシックス コレクション 』 [2006/10/11]
買い、性能発揮待ち、小型化待ち。我が家の次世代ゲーム機購入計画、ついに決定 [2006/9/27]
“回転寿司感覚”の傑作ロボゲー。ニンテンドーDS『超操縦メカ MG』 [2006/9/13]
DS版『ファイナルファンタジーIII』にニンテンドウ64版『FF』の幻影を見た [2006/8/30]
こんなの待ってた! 超シンプルポーチ。クラブニンテンドー謹製「DS Liteポーチ」 [2006/8/16]
初の3Dグラフィック、初のムチ。15年ぶりの極辛新作『極魔界村』 [2006/8/9]
日本人のリズム感、矯正します。つんく♂プロデュース『リズム天国』 [2006/8/2]
「アーケード版」ではなく「ファミコン版」。チープな玩具っぽさが楽しい『DSブラウザー』 [2006/7/26]
任天堂発・子供向けハッキング入門。DS『プロジェクトハッカー 覚醒』 [2006/7/19]
液晶のドット抜け、修理してもらえるの? メーカーさんに聞いてみました [2006/7/6]
現代に蘇る80年代の“想像力”。「末弥純画集 ウィザードリィ」 [2006/6/21]
4人で大興奮、1人で辟易。傑作FPS『メトロイド プライム ハンターズ』 [2006/6/7]
CMのあの人には(多分)クリア不可。残機がみるみる減る『New スーパーマリオ』 [2006/5/24]
Wii=スーファミ、Xbox=メガドラ、PS3=?? 史上最高に面白い「E3 2006」に思うこと [2006/5/10]

グッドデザイン賞ストア

外見マリオ、中身は本格派。スターで無敵になる『テトリスDS』 [2006/4/26]
GBA版『クレヨンしんちゃん』最新作に'80年代ゲーム黄金期へのオマージュを見た [2006/4/12]
是が非でもレボコンで遊びたい! レボエミュゲー・ベスト20 [2006/3/29]
DS lite入手失敗の鬱憤をいますぐ晴らす思考法ベスト15 [2006/3/15]
「デスパレートな妻たち」ガイドブックで“ゴージャスな絶望”を振り返る [2005/3/1]
豪勢なおかずと貧相なごはん。DS版『メトロイドプライム ピンボール』 [2006/2/15]
プレートスタンドでDSが立った! 我が家族3世代に蔓延する「DS病」の恐怖 [2006/2/18]
日本とアメリカの『ワンダと巨像』攻略本を読み比べてみた [2006/1/18]
日本人だけに許された脳力鍛錬アイテム『もっと脳を鍛える大人のDSトレーニング』 [2006/1/4]
いっそ「まんが道」をゲーム化希望。不毛と哀愁の『まんが家デビュー物語DS』 [2005/12/21]
任天堂が放つ「労働効率破壊兵器」。子供に与えて大丈夫か『マリオカートDS』 [2005/12/7]
今度こそ「どうぶつの森 2.0」実現か。ネット対応『おいでよ どうぶつの森』 [2005/11/23]
久々に味わう「スペック差あり移植」の醍醐味。DS『ビューティフル ジョー スクラッチ!』 [2005/11/9]
「コナン」の後で「もののけ姫」を見た気分。人と巨像の(わりと短めの)死闘『ワンダと巨像』 [2005/10/26]
通勤しない私も大満足。侘びと寂びのパズル『通勤ヒトフデ』 [2005/10/12]
ゲームフリークの「懐かしい最新作」。GBA『スクリューブレイカー 轟振どりるれろ』 [2005/9/28]
2Dゲーム機の血統はこれで安泰? nanoよりは大きい「gameboy micro」 [2005/9/14]
「ミクロ」の名前に偽りあり! GBA用プレイヤー『PLAY-YAN micro』 [2005/8/31]
ガンダムとぷよぷよの「恥かきっ子」か。GBA『機動劇団はろ一座 ハロのぷよぷよ』 [2005/8/17]
おんなが飛ぶ! おんなが死ぬ! 面白さも悪趣味も2倍『THE 地球防衛軍2』 [2005/8/3]
「ディナーショー」から「ロックフェス」へ。『みんな大好き塊魂』、その音楽性を考える [2005/7/20]
新鮮なのに定番、斬新なのにベタ。安定感漂う最新作『ちびロボ』 [2005/7/6]
拮抗する「ゲーム性」と「世界観」のジレンマ。GC『メトロイド プライム2 ダークエコーズ』 [2005/6/22]
ラジオ感覚の「AMビデオ」プレイヤー。任天堂『プレイやん』のある生活 [2005/6/8]
あなたは脱落? それとも新規参入? 次世代ゲーム機、三者三様。 [2005/5/25]
被写体は「背中チャックで寝転ぶクマ」。GBA『リラックマな まいにち』 [2005/5/11]
死なない子犬と過ごす永遠の時間。ニンテンドーDS『nintendogs』 [2005/4/27]
これはゲームではありません。DS専用『エレクトロプランクトン』 [2005/4/13]
少年悟空ゲー、20年ぶりの捲土重来。GBA『ドラゴンボール アドバンスアドベンチャー』 [2005/3/30]


全バックナンバー一覧



検索の使い方..

▼クリック!




[No.0421] 2005/6/22
No.0420「連載「エサ箱日誌」第72回」へNo.0422「連載「エサ箱日誌」第73回」へ

POP-SITEゲーム批評
拮抗する「ゲーム性」と「世界観」のジレンマ。
GC『メトロイド プライム2 ダークエコーズ』




■任天堂■GC■2005年5月26日発売■シューティングアドベンチャー■6,800円(税込)■1〜4人用■★★★★


ものすごく矛盾した言い方で恐縮であるが、私はゲームをやりたいけどやりたくない。近ごろゲームに関してすっかり怠け癖のついた私は、いつも「やらずに済むゲームなんてないものかなあ」などと考えている。

そんな私でさえ買わずにはいられない「やらなければ済まないゲーム」の一つが『メトロイド』シリーズである。1986年のファミコン版から始まったこのシリーズは、“やる”という能動的な行為が極限まで要求される、非常に面倒で疲れる作品ばかりなのであるが、そのしんどさに見合う安定した面白さがいつも保証されている、まさに定番と呼ぶにふさわしい物件である。

しかしこのシリーズ、2005年も半ばを越えたというのに相変わらず「古典的」である。今回の『メトロイド プライム2 ダークエコーズ』は、グラフィックもサウンドもストーリーもすごくモダンなのに、ゲームの核となる部分だけが古典的、ぶっちゃけ「古臭い」感じがする。ベタな喩えで申し訳ないが、『nintendogs』をトリクスペス(史上初の哺乳類)とすると、『メトロイド プライム2』はティラノサウルス(史上最大の肉食恐竜)みたいだ。よくぞここまで巨大化したなとは思うけど、いかんせん爬虫類なんだよなあ、みたいな感じ。どんな感じだ。

特にグラフィックは異様なまでにきれいである。やっぱり異様にきれいだった前作よりも、さらにシェーディングやライティングに磨きがかかっている。特にサムスの金属っぽい質感を目にすれば、フィギュア(金属製)が欲しくなること請け合いだ。武器を使用したときのエフェクトなども、ものすごく派手で美麗である。

今回は、人間や宇宙海賊に加えて、光の世界の善玉と暗黒世界の化け物が新たに登場するんだが、それぞれの民族の視覚的な表現が素晴らしい。見事にステレオタイプを避けつつも、それぞれの民族の特性を描き分けている。背景美術も民族ごとに大きく変わるんだけど、各々の民族が「ここで生きてるんだなあ」と感じさせる生活感がうまく表現されていて、この民族ごとの差別化はさぞかし大変だったろうなあと思う。

ストーリーも一切手抜きがない。光の世界と暗黒の世界の存在理由や、他の敵たちにやり込められて困惑する宇宙海賊の悲哀などが、膨大なテキストによって(ここが問題だと思うんだが)明らかにされていく。特に、サムスと暗黒世界とメトロイドの板挟みに遭ってうんざりしている宇宙海賊たちのぼやきには笑えた。単なる「敵キャラ」に深みが加わって、実に効果的に働いていると思う。

でもなあ。ゲーム自体が古いんだ。やってる事は相変わらず『
ゼルダの伝説 神々のトライフォース』(1991年、スーパーファミコン)である。「武器を手に入れると強くなる」「特定の武器やアイテムで行動範囲が広くなる」「裏世界で何かをすると表世界に影響がある」「ハートを取ると体力の最大値が上がる」といった例のやつ。このゲームは3Dなので、これらに「1段ジャンプだと行けないけど、2段ジャンプだと行けるようになる」みたいな要素も加わる。

このゲームの核が古典的であること自体には、さほど不満も文句も無い。オール阪神・巨人(やすし・きよしでもてんや・わんやでもいいけど)の漫才を見ながら「ベタだ!」って言ってるようなものであり、それはただの無粋である。しかし、ジャンプで進む足場が「なぜか」サムスの2段ジャンプでピッタリ飛べる高さにあったり、新しい武器を手に入れると「なぜか」その武器でロックを解除できるドアの先に次のステージがあったりすると、せっかくリアルなグラフィックと緻密なストーリーによる「世界観」が用意されてるのに、それがものすごく表層的なレベルのものに思えてしまうのである。

要するに「(古典的な)ゲーム性」と「世界観」という二つの「作為」がバッティングしているのである。本作品は、両者とも全力投球で手抜きがないので、相互に悪い影響を与えているように思える。例えばこの作品の場合、光の世界と暗黒の世界という設定はどう考えても「ゲーム性」から生じており、世界観としては(言い方は悪いけど)「後付け」であるはずだが、作品の中で両者の立場は対等なのである。私はそこにものすごく違和感を覚えた。

例えば『グランド・セフト・オート』シリーズは世界観のリアリティを殺さないようにゲーム性の部分をかなりユルくしているし(「ユルくする」というのは語弊があるが、他に適当な言い回しがないのであえてこう言わせてもらう)、『ゼルダの伝説』シリーズはあえてストーリーをやや類型的なファンタジーにすることでゲーム性を優先させている。『ICO』なんかはこの両者のさじ加減が絶妙である。

せめて、あの膨大なテキストの分量をもうちょっと減らして、世界観の部分は「プレイヤーの想像に任せる」ほうが良かったのではなかろうか。おそらくバックストーリーが綿密に作り込まれている『ゼビウス』や『斑鳩』の神秘的な感じは、「ストーリーを饒舌に語らない」からこそ生じているのである。『ゼビウス』で遊んでたら突然ウィンドウが出てきて、「テラジはトーロイドの最終進化形じゃ……弾幕に気をつけなされ」「やれやれ、またソルバルウの空爆だ。これ以上ゾルバグが破壊されたら我々は盲目になってしまうな」なんて表示されたら神秘もへったくれもないと思う。

話は変わるが、フォントと翻訳の話について書きたい。前作が出た時にここで「綜藝体はクセが強すぎてカッコ悪いから普通のゴシックにして欲しい」と書いたら、今回はその通り(おそらくヒラギノ角ゴシック、W3ぐらい?)になった。が、この結果いかにも「英語版をローカライズしました」然とした佇まいになってしまったのである。例えばGWARの日本語サイトみたいな感じ(ここまでひどくはないけど)。自分で希望した通りになったとは言え、ちょっと残念であった。フォントって難しい。

そして、前作における固有名詞のカタカナ翻訳(例えば「Chozo ruins」を「チョウゾ遺跡」でなく「チョウゾルーインズ」と訳してしまう)に対する不満を同じくここで書いたら、今回はこれも直っていた(「ルミナス大聖堂」「ブラボー中隊」など、カタカナ+日本語混じりになった)。賛否あるかもしれないが、私は例えば「指輪物語」では「スティンガー」(映画ではこうだった)よりも「つらぬき丸」の方が好きなので、もっとはっちゃけた翻訳があってもいいようにすら思えるんだけど。

最後に全然関係ないけど、『Mr.インクレディブル』のDVDを見たら、監督のブラッド・バードが「自分の作品を愛せるかどうかが大事」「この作品は自分の子供のように思える」(字面は違うかもしれないけど)みたいなことを言っていた。ありがちな言葉かもしれないけど、なるほどと思った。相変わらず多いもんなあ、「作ってる私は好きじゃないけど、みなさん好きでしょ?こういうの」みたいなコンテンツ。まあコンテンツの出来が良ければどっちでもいいのかもしれないが、少なくとも今回の『メトロイド プライム2』を作ってる人たちは自分の作品が好きなんだろうなと思った。

(モリサワジュン)

(C)2005 Nintendo

【関連リンク】

●【12%OFF!】GC『メトロイドプライム2 ダークエコーズ』(amazon.co.jp)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/redirect?path=ASIN/B0002OVBOI

●『メトロイド プライム2 ダークエコーズ』オフィシャルサイト
http://metroid.jp/



▼クリック!